前田建設工業は、準大手ゼネコンとして土木・建築事業を展開しています。土木分野では、トンネル、ダム、道路、橋梁、鉄道などのインフラ整備に強みを持ち、国内外で実績を積んでいます。建築分野では、オフィスビル、商業施設、医療・福祉施設、教育施設など幅広い建築物を手掛け、高い技術力と品質で信頼を獲得しています。また、再生可能エネルギーや環境関連事業への取り組みにも力を入れており、社会インフラの発展と持続可能な社会の実現に貢献しています。
そんな前田建設工業ですが、ネット上での口コミでは『やばい』『きつい』『ブラック』などの評判が書かれていることもあります。
本記事では、前田建設工業の評判や離職率、年収、さらにはキャリアアップの観点からもその実態に迫ります。就職・転職を考えている方や建設業界に興味がある方はぜひ参考にしてみてください!
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前田建設工業とは?
前田建設工業は、準大手ゼネコンとして国内外で土木・建築事業を展開し、高い技術力と豊富な実績で評価されています。土木事業ではトンネル、ダム、橋梁、鉄道、道路などのインフラ整備に強みを持ち、海外でも数多くのプロジェクトに参加しています。建築事業では、オフィスビル、商業施設、医療・福祉施設、教育施設などの建設を手掛けており、施工実績には「虎ノ門ヒルズ森タワー」や「名古屋駅前JPタワー」などの大型プロジェクトが含まれます。売上高は国内外の安定した需要に支えられ、近年では約4,000億円を維持しています。
加えて、再生可能エネルギーや都市開発、環境関連事業にも積極的に取り組み、持続可能な社会の実現を目指しています。高品質な施工管理と幅広い技術力で、社会インフラの整備と都市の発展に大きく貢献する企業です。
売上高 | 経常利益 | 従業員数 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均残業時間 | 離職率 |
3759億円 | 322億円 | 4,133名 | 951万円 | 43.1歳 | 37.6時間 | 2.1% |
やばい・きつい・やめとけといわれる理由
1.勤務時間の長さと労働環境
前田建設工業の現場勤務では、朝7時に出社し、長時間労働を行うことが日常的とされています。特に建築・土木系エンジニアは現場の進捗に応じて労働時間が大幅に変動し、プロジェクトの繁忙期には休日出勤や残業が増加しやすいです。一般的な残業時間の平均は月83.3時間、最大120時間に達する場合もあります
(参照:エンゲージ会社の評判)
2.親子喧嘩に発展したグループ内対立
前田建設工業では、同グループ傘下の前田道路との間で株式公開買い付け(TOB)をめぐる対立が「親子喧嘩」と呼ばれるほどの激しい争いに発展。結果としてグループ内の対立が顕在化し、「前田」の名前を看板から外す可能性が出るほどの大きな影響が出ました。
(参照:ダイヤモンド・オンライン)
3.構造スリットの欠陥と補修の不備
仙台で前田建設工業が手掛けたマンションで、構造スリット(耐震用のすき間)に欠陥が発見され、適切な補修工事がなされていなかったことが問題となりました。構造スリットは耐震設計の上で重要であり、補修の不備は建物の耐震性を損ねるもの。住民は専門家に相談し、解決を図ることが強調されています。
(参照:データ・マックス NETIB-NEWS)
きつすぎてすぐに辞めてしまうと噂されている
前田建設工業は「きつすぎてすぐに辞めてしまう」と噂されることもありますが、実際の残業時間や離職率はどうなのでしょうか。ここでは、前田建設工業の残業時間の実態や、離職率についての情報をもとに、その噂が本当なのかを詳しく解説します。
前田建設工業の残業時間は多い?
残業時間については、就職四季報によると、2023年度の平均残業時間は37.6時間です。前田建設工業では働き方改革の取り組みが行われており、残業時間の削減に努めてきた結果、準大手ゼネコンと比べて残業時間が抑えられているという実績があります。特に施工管理職などプロジェクトベースの業務は繁忙期によって変動はあるものの、全社的に残業削減の方針が取られています。
厚生労働省「毎月勤労統計調査」によれば、日本国内の企業の平均的な残業時間は月平均20時間前後で推移しているため、全体と比較すれば高いですが、年収水準を考えると妥当な水準であることがわかります。
前田建設工業の離職率は高い?
前田建設工業の離職率は、年度ごとに2.1%程度で推移しております 。一方で、日本国内の企業の平均的な離職率は高めであり、厚生労働省の「雇用動向調査」によると、近年では年間約15%前後で推移しています。このことから、前田建設工業の離職率は業界内でも非常に低く、安定した職場環境であることがわかります。
前田建設工業の良い評判を解説
ここまでで、前田建設工業の厳しい面や「やばい」と言われる理由について紹介してきましたが、一方で準大手ゼネコンとしての強みや良い評判も多く存在します。そこで、次は前田建設工業で働くメリットや、キャリア面で語られるポジティブな面について解説していきます。高年収やキャリアアップの可能性など、魅力的な点を詳しく見ていきましょう。
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年収が高い
前田建設工業の魅力の一つとして、年収の高さが挙げられます。準大手ゼネコンとしてのポジションを持つ同社では、平均年収が高く、福利厚生も充実しています。特に30代から40代にかけては、年収1,000万円を超える社員も多く、実績や経験を積むことでさらに高い給与を目指すことが可能です。また、現場手当や資格手当などが充実しているため、専門資格を取得することで給与アップにつながる点もメリットです。業界全体の給与水準と比べても高い傾向があり、経済的な安定を求める方にとっては非常に魅力的な環境と言えます。
前田建設工業の年収の相場観はこちらの記事を参考にしてください。
準大手ゼネコンで積める経験によるキャリアアップ
前田建設工業で働くことの大きな魅力の一つは、準大手ゼネコンならではの経験を積むことで得られるキャリアアップの可能性です。準大手ゼネコンのプロジェクトに携わることで、大規模な建設工事のマネジメントや、多くの下請け企業との連携、様々な工程を統括するスキルが身に付きます。こうした経験は、他の建設企業や関連業界でのキャリアにおいて大きな強みとなります。また、前田建設工業のネームバリュー自体が転職時における評価を高め、次のステップでのキャリア選択を広げてくれる要因となるため、将来的なキャリア形成においても大きなメリットがあります。
大規模プロジェクトでやりがいのある仕事ができる
前田建設工業のもう一つの魅力は、やりがいのある大規模プロジェクトに携われる点です。国内外のランドマークやインフラ建設など、スケールの大きい工事を手掛けることができ、施工管理としてプロジェクト全体の流れを統括する経験を積むことができます。これらの大規模な案件に取り組むことで、自分の仕事が社会に大きな影響を与えるという達成感や誇りを感じることができ、専門スキルやマネジメント能力の向上にもつながります。そうしたやりがいと成長が得られるのは、前田建設工業ならではの特徴です。
前田建設工業の施工実績
- 天神ビジネスセンター
- 星野リゾート界ポロト
- エースコックベトナム本社ビル
- 北陸新幹線 黒部宇奈月温泉駅
- 常磐自動車道 双葉インターチェンジ
前田建設工業の口コミをご紹介!
ここでは、実際に前田建設工業で働く社員の口コミをご紹介します。業務の実態や社内の雰囲気、待遇など、さまざまな視点からの意見が寄せられているので、リアルな前田建設工業の評判を知る手がかりとしてぜひ参考にしてください。
30歳 / 建築施工管理
「現在、前田建設工業で建築施工管理を担当しています。以前は月の残業時間が多く、休日の取得が難しい時期もありましたが、最近は労働環境の改善に取り組んでいるのが感じられます。特に、現場ごとに週休2日制が取り入れられるなど、ワークライフバランスの向上が進んでいます。また、給与面では同業他社と比較しても高水準で、頑張りが正当に評価されます。プロジェクト規模が大きく、自分のスキルアップにもつながる環境なので、やりがいは十分に感じられます。」
42歳 / 土木施工管理
「土木施工管理として長く働いてきましたが、会社は大手ゼネコンとしての安定感があります。働く環境は決してブラックではなく、定期的な休暇や福利厚生もしっかりしています。プロジェクトによっては繁忙期もありますが、リフレッシュのための連休が取れるような制度があるため、バランスはとれています。また、若手の教育に力を入れているので、経験を積んでいく中でキャリアのステップアップが可能です。チャレンジ精神を持つ社員にとっては、充実した職場環境です。」
51歳 / 建築施工管理
「前田建設工業で30年以上働いていますが、労働環境は改善されてきており、福利厚生も充実しています。現場管理の仕事はやりがいがあり、職場は風通しが良いので、何か問題が起きてもすぐに相談できる雰囲気があります。給与面は安定しており、ベテランになるほど責任ある仕事を任されますが、その分やりがいと報酬も比例して増えていきます。会社全体としてのサポート体制が整っているので、安心して働き続けられる環境です。」
前田建設工業への転職難易度は?
前田建設工業への転職は、やりがいや大規模プロジェクトでの経験が得られる魅力から、多くの転職希望者にとって人気が高いものの、その分転職難易度は高いと言えます。準大手ゼネコンならではの高年収や福利厚生の充実が注目され、採用においても厳選された人材が求められます。特に、現場経験やマネジメントスキルを持つ即戦力の方が優遇される傾向にあり、建設業界での経験がないと転職成功へのハードルは高くなります。ただし、キャリアアップを目指す方や建設業界での経験を持つ方にとっては、挑戦する価値のある企業です。
まとめ
今回は、準大手ゼネコンである前田建設工業の評判と実態に関して解説しました。
前田建設工業は国内有数の準大手ゼネコンであり、スケールの大きなプロジェクトや高年収など魅力的な要素が多くあります。一方で、激務やパワハラなどの厳しい面が口コミで指摘されてきましたが、これらの問題については改善活動に取り組んでおり、数値的に改善されている面もあります。転職難易度は高いものの、業界での経験やスキルがあれば、キャリアアップを目指す方にとって非常に価値のある企業です。
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投稿者プロフィール
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■経歴
大学卒業後、大手メーカーにて西日本および東南アジアの最年少営業部長を務めた後、
その後「人・企業・社会」がより良くなる『社会的意義の大きさ』に魅力を感じ、人材業界への転職を決意。
約10年間人材紹介ビジネスに関わる中で様々な領域の人材紹介事業の立ち上げに従事。
その後、自身で株式会社Structを創業。
日本のインフラを支える建設業界の採用課題に対して、ソリューションを提供しています。
個人としても今までに約3000名のキャリア支援に携わってきました。
■受賞歴
マイナビ転職【The Best Maching Of The Year 2021】
リクナビ転職【GOOD AGENT AWARD 2022】
マイナビ転職【The Best Maching Of The Year 2023】
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